第88話 試合で迷わない!ジュニアサッカーの正しいポジショニングと注意点【明石スクール指導者解説】
はじめに
ジュニアサッカーにおいて「ポジショニング」は、技術と同じくらい重要な要素です。どれだけドリブルやパスが上手くても、ポジションの取り方が悪いとプレーに関われず、試合で活躍することができません。逆に、ポジショニングが良い選手は、足元の技術が多少劣っていても試合で活躍することができます。
特にジュニア年代では「ボールを持っている時」よりも「ボールを持っていない時」にどこに立つかが非常に重要になります。本記事では、ジュニアサッカーにおける正しいポジショニングと注意点について、指導現場の視点から詳しく解説していきます。
目次
- ポジショニングとは何か
- 良いポジショニングの基本原則
- ジュニア年代で多いポジショニングのミス
- 攻撃時のポジショニングの注意点
- 守備時のポジショニングの注意点
- ポジショニングが良い選手の特徴
- ポジショニングを改善する練習方法
- ボールを受ける前のポジショニング準備
- 試合中にポジションが分からなくなる原因
- 学年別に見るポジショニング指導のポイント
- まとめ
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1. ポジショニングとは何か
ポジショニングとは、試合中にボール・味方・相手・スペースの位置を見ながら、自分がどこに立つべきかを判断することです。ただ決められたポジションの場所に立つことではなく、状況に応じて最適な場所に移動することがポジショニングです。
ジュニア年代では、ボールばかりを追いかけてしまい、団子状態になってしまう場面が多く見られます。しかし、サッカーはスペースを使うスポーツです。良いポジショニングとは「ボールをもらえる場所」「相手が嫌がる場所」「次のプレーがしやすい場所」に立つことです。これを理解するだけでも、プレーの質は大きく変わります。
2. 良いポジショニングの基本原則
良いポジショニングにはいくつかの基本原則があります。それは「幅」「深さ」「角度」「距離」の4つです。
まず幅とは、横に広がることで相手の守備を広げることです。次に深さとは、前後の距離を取ることで縦パスや裏へのパスを出しやすくすることです。角度とは、パスコースを作るための立ち位置です。そして距離とは、味方との適切な間隔のことです。
この4つを意識するだけで、パスコースが増え、ボールを受けやすくなります。逆にこの4つができていないと、パスが繋がらず、ドリブルばかりのサッカーになってしまいます。ジュニア年代ではまずこの原則を理解することが重要です。
3. ジュニア年代で多いポジショニングのミス
ジュニア年代の選手によく見られるポジショニングのミスがあります。1つ目はボールに近づきすぎることです。ボールをもらいたい気持ちが強く、味方の近くに寄ってしまい、結果としてスペースがなくなってしまいます。
2つ目は止まってしまうことです。ポジショニングは一度立ったら終わりではなく、常に動き続けて良い位置を探す必要があります。
3つ目は相手の位置を見ていないことです。空いている場所ではなく、相手の近くに立ってしまう選手も多いです。ポジショニングは「空いている場所を探す」ことが基本になります。これらのミスを理解して改善するだけでも、試合でのプレー回数は大きく増えます。
4. 攻撃時のポジショニングの注意点
攻撃時のポジショニングで重要なことは「パスコースを作ること」と「スペースを作ること」です。ボールを持っている味方の近くに行きすぎると、相手も寄ってきてしまい、攻撃が詰まってしまいます。
攻撃時は、味方から見て「斜め前」「横」「少し後ろ」の位置に立つことが重要です。これによりパスコースが増え、攻撃がスムーズになります。
また、ボールをもらう前に周りを見ることも重要です。良いポジショニングを取っても、周りが見えていなければ次のプレーが遅れてしまいます。ポジショニングと周りを見ることはセットで考える必要があります。
5. 守備時のポジショニングの注意点
守備時のポジショニングで重要なことは「ボール」「相手」「ゴール」の位置を常に意識することです。守備ではこの3つを結んだ三角形の位置を取ることが基本になります。
また、守備の時にボールばかり見てしまうと、後ろの相手に気付かず失点してしまうことがあります。守備のポジショニングでは、自分のマークだけでなく、スペースを守ることも重要です。
ジュニア年代では、ボールを奪いに行くことばかり考えてしまいますが、まずは「相手を自由にプレーさせない位置に立つ」ことが守備のポジショニングでは大切になります。
6. ポジショニングが良い選手の特徴
ポジショニングが良い選手には共通点があります。それは「周りをよく見ている」「予測している」「動き続けている」という点です。
特に重要なのは予測です。次にどこにボールが来るのか、味方がどこにパスを出したいのかを考えて動くことで、良いポジションを取ることができます。
また、ポジショニングが良い選手は、ボールをもらう前に準備ができています。体の向きや立ち位置が良いため、ボールを受けた後のプレーが早いのも特徴です。これは技術ではなく、準備と判断の問題です。
7. ポジショニングを改善する練習方法
ポジショニングを良くするためには、試合形式の練習が効果的です。おすすめは「3対1」「4対2」のようなボール回しの練習です。この練習では、パスをもらうために常に良い位置に動く必要があります。
また、「パスを出したら動く」というルールをつけるだけでも、ポジショニングは改善されます。ジュニア年代では、止まってしまう選手が多いため、動き続ける習慣をつけることが重要です。
さらに、練習中に「今どこに立つのが良かった?」と選手に質問することも効果的です。ポジショニングは考えることで良くなっていきます。
8. ボールを受ける前のポジショニング準備
ジュニアサッカーでは「ボールを受けてから考える」選手が多いですが、良い選手は「ボールを受ける前」に準備をしています。具体的には、体の向き、周りの確認(首振り)、次のプレーのイメージの3つです。
ポジショニングはただ空いている場所に立つだけではなく、「ボールを受けた後にプレーしやすい場所」に立つことが重要です。例えば、後ろ向きでボールを受けるよりも、前を向ける位置に立つだけで次のプレーの選択肢が増えます。
つまり、ポジショニングは「立ち位置」だけでなく「準備」まで含めてポジショニングだと考えることが大切です。
9. 試合中にポジションが分からなくなる原因
試合中に自分のポジションが分からなくなってしまう選手は多いですが、これには原因があります。それは「ボールだけを見ていること」と「自分の基準となる位置を理解していないこと」です。
サッカーのポジションは、常に同じ場所にいるわけではありませんが、「基準の位置」は存在します。例えばサイドの選手ならタッチライン際、フォワードなら相手ディフェンスライン付近など、おおよその基準位置があります。
この基準の位置を理解した上で、ボールの位置に合わせて前後左右に動くことで、ポジションが分からなくなることは減ります。まずは自分のポジションの「基準の場所」を覚えることが重要です。
10. 学年別に見るポジショニング指導のポイント
ポジショニングの指導は、学年によって教え方を変える必要があります。低学年には「広がる」「近づきすぎない」など、分かりやすい言葉で伝えることが重要です。難しい戦術を教えても理解できません。
中学年では、「三角形を作る」「斜めの位置に立つ」など、パスコースを意識させます。少しずつ周りを見ることを覚えさせる年代です。
高学年では、「相手の位置を見る」「スペースを使う」「予測して動く」など、より試合に近い考え方を教えていきます。
このように、学年に合わせて段階的に指導することが、ポジショニング理解の近道になります。
11. まとめ
ジュニアサッカーにおけるポジショニングは、技術や体力と同じくらい、あるいはそれ以上に試合での活躍を左右する重要な要素です。なぜなら、ポジショニングが良ければボールに関わる回数が増え、プレーの成功体験が増え、結果として技術向上にもつながるからです。逆に、ポジショニングが悪いと、どれだけ技術があってもボールが回ってこず、試合で活躍することが難しくなります。
ジュニア年代で特に意識するべきポイントは、「幅・深さ・角度・距離」の4つの原則を理解すること、そして「ボール・味方・相手・スペース」を常に見ることです。この2つを意識するだけでも、選手の立ち位置は大きく改善されます。また、ポジショニングは一度覚えたら終わりではなく、試合の状況に応じて常に動きながら最適な場所を探し続けることが大切です。
さらに重要なのは、ポジショニングは「ボールを持っていない時の準備」であるということです。良い選手ほど、ボールを受ける前に周囲を確認し、次のプレーを予測し、良い体の向きでボールを受けています。つまりポジショニングとは、ただの立ち位置ではなく「次のプレーを成功させるための準備」と言えます。
指導者としては、細かい戦術を教える前に、まずは「近づきすぎない」「広がる」「斜めの位置を取る」「パスを出したら動く」といった基本を繰り返し伝えることが重要です。この基本が身につくだけで、試合の中で迷う回数が減り、プレーの判断スピードも上がっていきます。
ポジショニングが理解できるようになると、選手は「どこに動けばいいのか」が分かるようになり、サッカーの楽しさが一気に増します。ボールに関われる回数が増え、試合での成功体験が増え、自信がつき、さらに積極的なプレーが増えるという良い成長サイクルが生まれます。
ジュニア年代の指導においては、技術練習だけでなく、ポジショニングという「考える力」「見る力」「予測する力」を育てることが、将来的に伸びる選手を育てるために非常に重要です。ぜひ日々の練習や試合の中で、ポジショニングを意識する声かけやトレーニングを取り入れてみてください。ポジショニングが変われば、プレーが変わり、試合が変わり、選手の成長スピードも大きく変わっていきます。
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