今回は最近のトレーニングの中で行う試合でよく見られるボールに集まってしまう、いわゆる「お団子サッカー」について改めて考えてみたいと思います。
私は最近D級の指導者ライセンスを取得しに行き、そこでは経験者で少年チームの監督やコーチをしているといった方が多かったです。その他には小学校のクラブコーチで未経験でも指導者として教えるために、といった形で取りに来られている方も見られました。実際経験者が多くてもみんながみんな経験者のみという訳ではなかったのです。そして基本は試合形式でのトレーニング指導だったんですが、未経験者が半数程度いるチームでも大人になるとお団子には絶対にならないのです。
つまり、私はお団子サッカーがサッカーの経験に関するものではないと思います。では実際にどのような原因であったり、理由があるのか考えていきます。

お団子サッカーのプラス要素とマイナス要素

お団子サッカーにおけるプラス要素とマイナス要素を考えてみますが、皆さんはお団子サッカーについてどのような印象をお持ちでしょうか。
プラス要素としては「やりたい、関わりたいという意欲の表れ」「ボールへの執着心の芽生え」「集団からのプレッシャーによるキープ力などのドリブル技術」です。

基本的にはメンタル面、つまり気持ちの所が大きく、あれだけの状況ならまぁ出来る子には付くよなと思えるのが最後のものくらいです。
次にマイナス要素としては「サッカーらしさはない」「一人が支配する個のサッカーになる」「怪我の恐れ」「世界（欧州）と比べれば遅れている」などがあります。
やはりお団子サッカーになることで、サッカーに必要となるサッカーIQであったり、サッカーらしさを知ることが出来なくなると思います。

お団子になる原因は？

最も理由として考えられるのは、「この時期の子供である」ということではあります。お団子サッカーになるのは殆どが、園児や小学校低学年です。この時期の子供の特徴として、物事を考える際に「自分の視点」で捉え、他人の立場に立って考えるということが出来にくい年代です。つまり自分のことに関して、客観的に捉えることが難しく主観的な見方になります。自分とボールといった意識が影響しているとも考えられます。
他にも、「遊びの延長」であること、「サッカーをよく知らない」ことなどがあります。サッカーをよく知らないに関しては観ると言った文化や意識が日本では少なく、長時間サッカーを見ることが出来ないといったことや、他国に比べ当たり前のようにサッカーが見れないと言った環境の違いもあると思います。

ではどうすれば良いのか？

ここまで考えてきた中で思ったのは、この年代の子どたちを指導する上では当たり前の姿で、自分たちコーチ自身の対応によってまた変化が見られると思いました。そして指導者講習会で学んだ事としても、根底にあるのは、『子どもがサッカーを楽しむこと！』『子どもがサッカー好きになること！』でした。結局のところ、正しい知識や技術を持った指導者に巡り合うことが上達への1番の近道だと思います。人と人の関わりなので多くの指導者と話し合い、友達や通える距離などに拘らず、自分に合ったチームを見つけることをお勧めします。

まとめ

これらの通り、今の段階で子供達にお団子サッカーを口で言うだけでどうにかするのは無理だと思いました。しかし、試合の仕方であったり、サッカーへの理解度を指導者が伝えることでサッカーらしくすることも出来ると思いました。
これからも指導者として成長して行きながら、子供達がスクール以外でサッカーをして恥をかくことのないよう指導していきたいとおもいます。